going out no.1 with YUMIKO YASUOKA 浜離宮庭園から室町砂場

AuthorTALK TO ME
Category going out
2023年12月、アーティストの安岡友美子さんと目黒のCanteenで夕食をとった。帰る道すがら、目黒川を歩きながらブランドのお洋服を着て行きたくなるご飯屋さんの話になる。すぐに2つほどお店を上げてくれたことをきっかけに、この企画は生み出された。初回は安岡さんを案内人にTALK TO MEのお洋服が似合うお食事処に連れて行ってもらうことに。

文中ではお洋服との出会いから安岡さんの制作についても触れています。
写真は呼吸をするようにシャッターを切る富澤大輔さん。ドキュメントの要素が強い写真とあって、一緒に過ごすような感覚で写真と記事を楽しんでもらえると嬉しいです。
この企画のタイトルはおでかけ、going out
半年に1度くらいにupするゆるい連載となります。


ちょうど桜が満開の頃の散策となった



浜離宮庭園 都市と自然の混ざり方が絶妙





安岡さんとの出会いは2022年の2月にgallery Aで開催されていた彼女の個展をデザイナーの池邉が見たことから始まる。
日本画の技術をベースに、安岡さんの暮らしや家族の話から生まれた作品だった。
観ていると不思議と彼女と呼吸を合わせるような感覚になり、また彼女の過ごした時間を自分も丁寧にゆっくりなぞるような鑑賞体験だった。
独特の時間が内包された作品に感動し、1つの平面作品を迎えることになった。
作品の感想をどうしても伝えたいとギャラリーに安岡さん宛の手紙を送ったことが交流の始まりだった。

Art work Yumiko Yasuoka  Courtesy Gallery A  photo Kohei Yamamoto



TALK TO MEのお洋服とはどのように出会いましたか?
数年前、個展の準備のため自宅に缶詰状態で制作に明け暮れていた折、私を大いに励ましてくれたのは、いつか欲しいという想いを温めていた一着のワンピースの存在でした。

この服に袖を通すことを目標に、作業の合間に写真を眺めては、展示を終えたら買おうと決めていました。

そうして無事個展を開催し、会期を終える頃、作品の購入者の方から、展示の感想を綴った一通の手紙が届きました。その送り主は驚くことに私の制作を支えたワンピースのデザイナー、TALK TO MEの池邉さんだったのです。それまでもちろん、面識はありませんでした。

程なくしてTALK TO MEの展示会に伺う機会に恵まれ、ワンピースを購入しました。そのワンピースは今も、数奇な巡りあいの記憶とともに大切にしている一着です。

連れてきてもらった日本橋にある蕎麦屋さん



濃いめのおつゆでいただく天もりをオーダー



今回連れて行って下さったお店を選んだ理由を伺いたいです。
「室町砂場」は、明治から続く老舗の日本橋の蕎麦屋です。

そう広くない1階の奥には、坪庭や小上がりの設え。名物の天もりや酒を楽しむ客で活気あふれる店内は、それぞれのテーブルに映画のワンシーンのような空気を感じます。

大衆から愛される親しみやすさと品のよい風情があり、TALK TO MEを着て訪れたい「粋な店」のひとつです。

富澤さんの新聞型大判写真集を見る





開店前から並ぶ人気店だった



この後は小石川植物園で野点をしましょう、と池邉から提案。
2回目は野点のためのお水を汲み、和菓子屋さんへ伺う回に。
引き続きお楽しみ下さい。

ちょうどお庭が見えるお席だった







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